オープンシステムのご紹介
オープンシステムとは
従来の自動制御、中央監視設備ではすべてを同一メーカの製品でシステム化せざるを得ない状況でした。これは、異なるメーカ間での仕様に互換性がなく、互いに接続できないことに原因があります。この結果、システム構築の選択の幅が制限されていました。すなわち、特定の一社の製品からしか機器等を選択できず、適材適所の製品を組み合わせたシステムを構築することが不可能でした。また、システム同士を互いに接続して高度な機能を実現するにも、非常に多くのコストがかかるという問題がありました。
この不条理な現状を打破すべくオープンシステムが誕生しました。
オープンシステムは、通信・データ・プログラム・オペレーションなどの標準化がされています。この結果、異なるメーカの製品も相互接続可能となり、適材適所のシステム構築が可能です。マルチベンダーシステムなので将来の追加・変更時も当初のメーカの影響を受けない構築が可能となります。
IT技術を基本にしてLonWorks®(ロンワークス)やBACnet™(バックネット)技術、インターネット等を利用したシステムが急速に普及しつつあり、従来と比較し低いコストで、しかも、自由度の高い中央監視や遠隔監視システムが組み上げられるようになってきています。
弊社はオープンシステムにおいて、主に次の通信言語(プロトコル)を使用します。
- TCP/IP : インターネットで標準的に利用されている通信プロトコル
- LONTALK : 制御データをネットワーク変数という形式で送受信する制御ネットワークの標準仕様として、ANSI/EIA709.1に認定されている標準プロトコル
- BACnet : インテリジェントビル用ネットワークのための通信プロトコル
- Modbus : プログラマブルロジックコントローラ (PLC) 向けに策定したシリアル通信プロトコル
- FL-net : Ethernetを採用し、コモンメモリシステムを基本とする産業用オープンネットワーク
オープンシステムとクローズドシステムの比較
クローズドシステム | オープンシステム |
---|---|
|
|
LCC(ライフ・サイクル・コスト)の重視
これまでの制御と監視システムでは維持管理費用が大きな負担でした。これはランニングコスト、リニューアルコストに1社の既得権があり、ユーザーがメーカーの独自技術に継続的に依存度しなければならないことが背景でした。
イニシャルコストだけに注力してLCCが軽視されていましたが、現在では既得権の発生を排除してLCCの削減を可能とするシステムが重視されています。
【LCCの軽減】
- 監視機器類に互換性を確保して、価格の競争原理を確保します
- メンテナンス費、機器交換費などの維持費を削減します
- 互換性のある監視機器でシステムを構築し、システムの寿命を延ばします
- システム更新時の既得権を排除し、価格の競争原理を確保します